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星史子 サブインフォ及び作文鍛錬場

星史子の名/探/偵/コ/ナ/ン同人誌インフォメーション 赤安、赤井兄弟、アーティスツ・スペシャル(バーボン+シェリー+レモンジュース)のプロットとか下書き

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また、イベント欠席の告知で悲しいのですが、
明日(7/18)のマジックVSミステリーNagoya2(C05)ですが、
せっかくスペースを用意していただいたんですが、
身近にコロナ感染者が増えたので、大事をとり、欠席いたします。
直近の連絡で誠に申し訳ないです。
濃厚接触者にはなっていないのですが、今のところ体調は万全ですが、
この感染者の多さに、もしかしたら、自分の体内で潜伏していたらと思うと
やはり、欠席したほうがよいと判断しました。
人にうつすことも怖いし、基礎疾患持ちなので、やむなく、決めました。
出そうと思っていた本は、いずれ、また、通知します。

星史子
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出会いから、衝突、和解という懐柔を経て、一貫して赤井に思うことは、こいつは同性でありながら、同類に思えない違和感を感じ続けていたことだ。

和解の条件として、俺が本当のことを話してくれと頼んだ時、あいつは真実を話そうとは言わなかった。
自分が目撃したことを包み隠さず話そうと応えた。

そして、俺がスコッチからの最後のメッセージを聞きあの階段を登って遺体に辿り着くまでの間のスコッチとライとのやりとりを聞いた。
ライは自分へのリスクも計算の上でスコッチを逃がそうとしていたこと、彼の言いぶりだと自分の拳銃をスコッチに奪われた時点であっても彼を救う目算はあったようだ。
自分の失態は、一瞬の油断で(それは俺が近づいたせいだけど…)、スコッチに主導権を握られたことらしい。

俺の部下たちがいる前で俺に何について謝った事も説明してくれた。それは、たった一つのことではなく、幾つもあった。

最終的にあいつはスコッチが自分の心臓とスマートフォンを撃った理由は本人にしかわからない。他人の俺たちは憶測することしかできず、真相を手に入れるのは不可能なのだと…
真実はスコッチの胸の内にしかなく、その行為を誘引した色々な要因を確実に限定することは無理だと言い切った。
俺が気に病んでいるあの音も、そう、階段を上がって来る音が俺のものだと思っていたかもしれないし、組織のやつだと思ったのかもしれないと言う。

今思うに、初対面の際に俺はあいつが80%近くNOCだと思っていたが、あいつは俺のことを五分五分でNOCだと思っていたこと、この差があの悲劇の要因を既に導き出していたのかもしれない。
そして、俺は、探り屋としての自負から、あいつの事を時には良くも悪くも過分に評価していた事も要因の一つだと気付かされた。


現在まで一貫して、あいつの信条の中には、相反するものは常に均衡を保っているというのがあって、よく口癖で『割合は50:50だ』と言う。
表裏、前後、左右、陰日向、長所・短所、というように、すべてがあいつにとって五分五分なのだ。
絶対的な信用などなく、常にどこかで疑っている節があるのだ。
だから、あいつは初対面の時から組織を抜けた後も、いや現在だって、俺がNOCか否か、五分五分だと思っているに違いない。
とは言え、そういう主義でありながら、こいつは自分の領域に入れた者には存外優しい事に気づいた。
だから、腹を割って話せてからは、俺は剣呑と過ごした日々を取り返すがごとく、赤井秀一との対話に力を注いだ。
俺が気づけなかった、いや、今までの距離では到底見つけることも不可能なことまで吸収していった。
そうして、ある結論に到達した。

―――俺は赤井秀一に焦がれている






******




すぐに、この感情をあいつに伝えなければいけない衝動に駆られた。

そう駆り立たさせるのは、近いうちに自分が置かれた環境が劇的に変化する予感が強くなってきたからだ。
大事なものもそうでないものも、残す言葉を受け取れずに突然に失ってしまう確率が高い立場で、例え覚悟していたとしても、やはり亡くしてしまった者たちからの告げられなかった言葉を模索して苦しむのは何よりも辛い。それが経験となって積み重ねられていってもだ。

自分の腹の中から芽吹いた個人的感情などいつでもなかったことにしてきた。

けれど、そうしたくないと思った相手は赤井秀一が初めてだ。

ただ、この思いは報われる事は無いと思う。それで良いと思った。

実は、告白の衝動を感じた時、相手の返答を想像するより、告白する自分を思い描いて、その自己顕示欲に酔っていたからだ。
そもそもこれは告白と言うよりも懺悔なのかもしれない。

そして、告白後の相手の反応は明確に予測できた。
基本的にあいつは自分を認めてくれているから、上手に拒否をするだろう。

根拠は明白だ。
あいつは同僚に慕われているが、異性愛者だ。
ましてや最初はハニートラップの対象であった女性に惚れてしまい、挙句の果て、自分のせいで殺されてしまい、責任感を痛感してか、彼女の遺言なのかわからないが、恋人の妹を陰ながら見守り続けている。
それは失った彼女への恋慕が全く薄れていない証拠だ。
忘れられない女がいて、両刀遣いでもないのに、男からましてやほんの少し前までは露骨に嫌悪感を浴びせていた奴から突如として友好的な告白を受けたら、あいつはどんな表情をするのだろう?
疑心暗鬼に陥るかもしれない。
だから、この告白が湾曲せずに伝わるよう前説を長くした。


「今からあなたに告げる事は押し付けではありません。今までのあなたへの自分の態度を省みれば、俺の気持ちを知ってほしいと願うことだけでも、図々しいと思いましたが、衝動を止められないんです。だからあなたがどんな態度をとろうが僕に責める資格はありません。これっぽっちも期待などしていません。でもあなたが僕の告白に耳を傾けてくれる事は見込んでいます。」

「そうか……で、何の告白かな?」

「お前に囚われている。いや、ちがうな、恋い焦がれている」

今までのことを棚に上げて現金に告げた俺を赤井は一瞬呆気にとられたような表情で凝視してきた。
目線を泳がせてから赤井は言った。

「君は熱いな? まあ、好ましい告白を嬉しく思うよ」

「う…」

嘘という言葉をすんでのところで飲み込んだ。
嘘をついて誤魔化すつもりならば思案する必要などなく、ましてや肯定的な答えを返す必要もない。
俺の想いを受け止めた上で、自分なりの答えを導き、示したんだと、思いたい。
だが、それでも、納得がいくように畳みかけてしまう。

「俺は友情ではなく、恋慕の情をあなたに抱いているんですよ?  気持ち悪くないのですか?」

「なんとも」

「あなたも俺も男で、ましてや今まであなたに対して罵詈雑言を吐き、悪態をついてきたのに、いきなり手のひらを返したような男の言動が信じられるんですか?」

強張った問いに、返す声音はひどく柔らかく聞こえる。

「まさか……降谷くんは、ハニートラップを俺に仕掛けてきたのか?」

「そんなわけない」

「では素直に受け止めよう。嫌がる理由は何もないのだから?」

俺がたまらなく好きな遠慮がちな笑みで赤井が笑った。

<続く>



明日 2021年5月9日に開催されるLove Forgiven Nagoya3 (名古屋国際会議場 白鳥ホール スペースA03)ですが、折角スペースをいただきましたが、仕事の締め切りを3つも抱えており、今日も明日も出勤しなければならない八方閉塞状況のため、欠席いたします。直前の告知で本当に申し訳ありません。このイベントで頒布しようと思っていた本は、仕事が落ち着いたら、いずれ自家通販しようとおもいます。

星史子
初めまして
お久しぶり

前からずっと遅筆なのに、コロナ禍になって生活様式が変わって、時間がたくさんできたはずなのに昨年はほとんど作文を書けなくてなってしまい、ものすごく淋しい人生を送ってるなぁと今年の初めに痛感して、心機一転しようと、忍者blogさんに場を借りて、修行する事にしました。
複数のペンネームで本を作っているので、色んなジャンルとカップリングが乱立した作文が載る事になりますので、カテゴリーには細かく示しますので、それを判断材料にして、お読みください。
また、今後のサークル情報もこちらに載せていくと思いますので、よろしくお願い致します。

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